「移調」と「転調」という言葉自体は聞いたことがなくても、多くの曲を歌っていると、知らないうちに移調と転調を経験していることがあります。その（1） 移調とは？＞メロディーはそのままの状態で、ほかの調に移すことを「移調」といいます。カラオケで歌いやすくするために、音を高くしたり低くしたりするのが、最も身近な例ですね。メロディーは変えずに曲全体の調を変えること。内容は同じだけど場所を移るようなことが「移調」です。その（2） 転調とは？＞曲の途中で調が別の調へ変わることを「転調」といいます。転調をすると曲の雰囲気が変わり、音楽に幅が出ます。カラオケの曲の後半でサビのメロディーがそれまでよりも高くなったりするのが、身近な例ですね。また、転調には、一時的なものと、完全に変わってしまうものがあります。ほかの調に変わっても、またもとの調に戻ってくる転調を「一時的な転調」といい、調号はそのままで臨時記号を使います。曲の途中で完全にほかの調に変わってしまう転調を「確定的な転調」といいます。これは変わる調によって、調号がそのままのもの（平行調）と、調号が変わるものがあります。転調したまま終わるのが「確定的な転調」で、またもとの調に戻るのが「一時的な転調」ということになります。