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【歌の感情表現ボイストレーニング(ボイトレ)テクニック】~ボーカルフライ~

2020-04-15

目次

1、ボーカルフライとは・・・?

低くてきしんだ音

・ボーカルフライとは、「ァ゛」というようなきしんだような音がするいちばん低い声のことです。印象的な音として聞こえるので、歌の中では感情表現のテクニックなどとして使われています。

 

リラックスして低い声を出す

・のどを開いてリラックスした状態のまま、音を下げながら声を出すような感じでいちばん低い声を出すとボーカルフライを出すことができます。歌の中で自在に使えるようにボーカルフライをマスターしましょう。

 

1-1 ボーカルフライが出る時

語尾、声が低い時、リラックスした状態

・ボーカルフライは通常あまり発しない声で、普段意図的に使うことはほとんどありませんが、文章のちょうど終わり頃で声が低くなった時や、声が消えかかる時や、声が低くなっていく時や、低い声で「えー」「あー」と言う時や、のどがリラックスした状態でいちばん低い声を出した時や、うなり(うめき)声の時に、無意識に出ていることがあります。

 

印象が変わる!?

・うなり(うめき)声などで苦しみが伝わってくるような場合を除けば、普通言葉の意味の違いはありませんが、音から受ける印象や聞き手の感じ方などによっては、意味や違いを感じさせることもあります。

 

1-2 ボーカルフライの効果

切なさを表現

・歌の中で、切なさや悲しさや苦しみや緊張を表現したり、印象的な音として音に変化を与えたりすることができます。

 

声帯の緊張をゆるめる

・声帯が振動する時に、最も大きく振動したり、左右の声帯が接触したりする部分(声帯振動に関係する声帯全体の中で前から2/3を占める部分の真ん中あたり)がゆるんでいるように見えるので、声帯の緊張をゆるめる効果が期待されています。

 

声帯接触を促進&振動の調節力アップ

・発声の状態が異なると声帯の緊張度が変化するため、ボーカルフライを出したり、ボーカルフライから地声や高い声に変えたりすることで、低音域を発声する際や息もれがするといった印象の息を使いすぎる発声などに対して、発声の際に声帯の間にある息の通る隙間が効率的に接触するように促したり、どうすれば発声の状態を変えることができるのかといった声帯振動の調節力を向上させる効果が期待されています。

 

1-3 ボーカルフライを歌の中で使う場所・使いやすい場所

切なさを表現したい、低い所、始めでも終わりでも、声帯が振動する音

・切なさや悲しみや苦しみや緊張を表現したい時。

・音の高さが低い所。いちばん低い音の辺り。

・声の始まり。言葉の前。

・音の終わり。ロングトーンの終わり。

・「ア、イ、ウ、エ、オ」と「ガ、ギャ、ザ、ジャ、ダ、ナ、ニャ、バ、マ、ミャ、ヤ、ラ、ワの子音の部分」と「

・変化させる音の幅が狭かったり、次の発声まで少し時間が空いていたりする方が入れやすい事が多いです。

 

1-4 出し方

音を下げながら声を出す

・のどを開いてリラックスした状態のまま、音を下げながら声を出すような感じでいちばん低い声を出すとボーカルフライを出すことができます。

 

息をたくさん使って音を下げる

・まず、口を横に広げるようにして開け、のどと首の力を抜き、のどの奥の方をリラックスさせ広げます。そこから息をたくさん吸い込み、軽く声を出します。吐く息を全部声にするような感じで、息がだんだんと減っていくのが聞いていてわかるような感じで、息をたくさん使いながら音を下げていくとボーカルフライになります。

 

のどの力を抜く

・のどや首に力を入れるとのどが締まって、苦しそうな、いきんだ、絞り出すような声になってしまうので、のどや首に力を入れないようにしましょう。のどの奥を締めないようにして広げた状態のまま、のどの奥の方で音を出す感じでやさしく音を響かせましょう。音の終わりでのどを締めるのではなく、最後に息を吐き出すようにすると最後までのどを締めづらくなります。

 

1-5 名前の由来・呼ばれ方

ボーカルフライ

・英語で『油でいためる』『食材を高音の油で揚げる』を意味する『fry』という言葉が使われ、ボーカルフライ(vocal fry)と呼ばれています。フライ発声やフライ音やボーカルフライ発声などと呼ばれることもあります。

 

グロッタルフライ

・英語で『声門の』を意味する『glottal』という言葉が使われ、グロッタルフライ(glottal fry)と呼ばれることもあります。

 

パルスレジスター

・英語で『(短時間に急激に変化する)単発の信号の繰り返し(波形)』を意味する『pulse』という言葉が使われ、パルスレジスター(pulse register)と呼ばれることもあります。register』は『音の範囲、音域、声域』のことで、パルス声区と呼ばれることもあります。

 

エッジボイス

・英語で『角』『先端』を意味する『Edge』という言葉が和製英語(英語の単語をつなぎ合わせて英語らしく作られた)で使われ、エッジ ボイス(edge voice)と呼ばれることもあります。

 

クリーキーボイス

・英語で『きしむ』『キーキー[ギーギー]いう』を意味する『creaky』という言葉が使われ、クリーキーボイス〔creaky voice〕、きしみ声(きしみ音)と呼ばれることもあります。

 

のどづめ

・のどづめ(のど締め声、力み声)のことを指して、ボーカルフライと呼ぶことがあります。この場合は、苦痛や負担などといったのどに悪い影響を及ぼす危険がある声(のどに悪い、のどに負担がかかる)という意味で使われています。

 

補足・注意点

・ボーカルフライについてはわかっていないこともありますが、ガラガラした声やのどを締め付けるような力んだ声という意味のボーカルフライではなく、のどがリラックスした状態で出るボーカルフライを出せるように練習しましょう。

 

1-6 音質・特徴(響き、音色、大きさ、高さ)

区別は簡単!?

・地声や裏声との音の違いは、聞けば簡単に区別することができます。

 

胸で響く

・首の付け根や胸の部分で声が響いているように感じられます。

 

きしむような音

・ポツポツと粒を感じるような印象、ブクブクと泡の音のようにまとまらずばらばらと出る、途切れるような声。ダイアルアップ接続音のようなジジジやブツブツという音、揚げ物をするときのようなパチパチという音、みしみしなどときしむような感じの音で、硬さや強さや張りのある音色の声として感じられます。

 

小さな声

・個人差はありますが、地声や裏声と比べ大きな音が出ないので、マイクを使わないとたくさんの人には聞こえません。

 

いちばん低い声

・地声や裏声よりも低い高さの声です。発声できる高さの中でいちばん低い声です。音の高さをピアノの鍵盤で確認してみると、中央のドから2オクターブ低いミ、または、ファのあたり(6080Hz)で、おおよそ3080Hz前後(90Hz未満)です。

 

1-7 声帯(声帯振動、声帯の閉鎖時間、振動パターン、作用する筋肉、声帯の厚み、発声中に使われる息の量、吐く息の気圧)

ボーカルフライは発声の1つ

・ボーカルフライは声帯が振動することで起こる発声の状態の1つです。地声や裏声とは声帯の振動状態が異なります。

 

声帯が閉じている時間が長くて、振動が不規則

・声帯が振動する時、声帯の間にある息の通る隙間が閉じている時間が極端に長く、毎回声帯の間にある息の通る隙間が開くのではなく2~3回に1回開きます。声帯の振動が通常の間隔で振動しない、不規則(非周期的)な振動が起こっているような状態の発声です。ボーカルフライから息の量を増やしていくと声帯は押し広げられ、間を通る息の量が増え、声帯が規則的に振動するようになります。

 

ボーカルフライの発声の仕組み(筋肉)

・前筋がゆるむことで内筋の伸びがなくなって厚くなり(声帯の緊張がゆるんで短くなって厚さが増し)、左右の声帯が真ん中で接触しやすくなります。間筋などの働きによって声帯の間の隙間が閉じて(狭くなって)、肺から送られた空気が閉じた内筋の隙間を通過する時に声帯が振動し、ボーカルフライの音が発生している考えられます。

 

厚みがあって合わさる部分の面積が大きい

・声帯を厚さで見てみると、声帯に厚みがある時は合わさっている部分の面積も大きい状態です。声帯が厚くなると発声の際に声帯が合わさる面積が増えます。ボーカルフライを出す時は接触する声帯にある程度の厚みが必要になります。声帯が厚い場合に起きやすく、薄くて合わさる面積が小さい時には起きないので、高い声を出す時など、声帯が伸びて薄くなると出なくなります。

 

ボーカルフライの発声の仕組み(息の量)

・声帯が厚くて合わさる面積も大きく、また、声帯の間にある息の通る隙間が閉じている時間が極端に長いため、肺から送られた空気が発声中(1秒間あたり)に声帯の間にある息の通る隙間を通過し、口の中の空間に流れ込む量は少ない状態です。発声の際、声帯の間にある息の通る隙間の接触のさせ方を弱くすると、肺から送られた空気が発声中(1秒間あたり)に声帯の間にある息の通る隙間を通過し、口の中の空間に流れ込む量が増加し、接触のさせ方を強くすると減少します。

 

やさしく出す

・声帯振動を起こすもとになる力である、肺から送られた空気が声帯の間にある息の通る隙間を押す力(面積あたりに働く力)が低い力で振動します。

 

2、ボーカルフライと他のテクニックを組み合わせて使う

声の大きさを変える

・吐く息の気圧や声帯の間にある息の通る隙間の接触のさせ方を調節することで声の大きさを変えることができます。また、声帯から唇までの音の通り道の長さや太さや形の変化も大きさに影響を与えます。ボーカルフライの状態をキープできる範囲で声の大きさを変えてみましょう。

 

音質を変化させる

・口の開き具合や喉頭の位置といった声帯から唇までの音の通り道の長さや太さや形を変化させることで、声の音質を変えることができます。ボーカルフライの状態をキープできる範囲で声の音質を変化させてみましょう。

 

音色を変える

・声帯から唇までの音の通り道の長さや太さや形と声帯の間にある息の通る隙間の接触のさせ方を調節することで声の音色を変えることができます。歌詞の言葉や曲と調和した音色が使えるように練習しましょう。

 

ボーカルフライ→声が出ない状態へ

・ボーカルフライを出してから声が出ない状態へ変化させてみましょう。まず、ボーカルフライを出し、そこから声が出ない状態にします。

 

ボーカルフライ⇔高い声を交互に出す

・ボーカルフライと高い声を交互に出してみましょう。まず、ボーカルフライを出し、次に、高い声を出します。高い声を出す時は唇を前に突き出し、息を吐き出した時に母音イまたはウの音を加えるような感じで出します。

・高い声を上手く出すことができたら、ボーカルフライと高い声を交互に出してみましょう。ボーカルフライと高い声を交互に上手く出すことができたら、順番を変えて練習してみましょう。

 

ボーカルフライ→しゃくり

・ボーカルフライを出してから、本来の音までなめらかにつなげるようにしてしゃくり上げます。

【歌で使う「しゃくり」についてのボイストレーニング(ボイトレ)テクニック】

ボーカルフライ→高い声へつなげて出す

・ボーカルフライから高い声へつなげて出してみましょう。まず、ボーカルフライを出してから高い声へつなげて出します。しっかりと息を支えながらボーカルフライと高い声を区切らずにつなげて出してみましょう。慣れてきたら繰り返して出せるように練習してみましょう。上手く出すことができたら、高い声を他の母音に変えて練習してみましょう。さらに上手く出すことができるようになったら、音階などを使って練習してみましょう。

 

フォール→ボーカルフライへつなげて出す

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。フォールからボーカルフライへつなげて出してみましょう。ある音の高さからなめらかに音を下げ、ボーカルフライに変えます。

 

ロングトーン→フォール→ボーカルフライをつなげて出す

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。ロングトーンからフォール、そしてボーカルフライへとつなげて出してみましょう。ロングトーンの終盤でゆっくり長めに音を下げ、ボーカルフライに変えます。ロングトーンの終わりで素早く音を下げ、ボーカルフライに変えます。

【ボイストレーニング(ボイトレ)テクニック ロングトーン編】

フォール→ボーカルフライ→音の終わりに息を吐き出す音を加えるまでをつなげて出す

・フォールからボーカルフライにつなげ、最後に息を吐き出す音を加えます。

 

ささやき声→ボーカルフライをつなげて出す

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。ささやき声からボーカルフライへつなげて出してみましょう。深いため息のように「ハーッ」と息を吐き出しから音を下げ、ボーカルフライに変えます。

 

ボーカルフライ⇔息もれ声を交互に出す

・ボーカルフライと地声の息もれ声を交互に出してみましょう。まず、ボーカルフライを出し、次に、地声の息もれの声を出します。ボーカルフライと地声の息もれ声を交互に上手く出すことができたら、順番を変えて練習してみましょう。

 

ボーカルフライ→息もれ声をつなげて出す

・ボーカルフライを出してから地声の息もれ声へつなげて出してみましょう。まず、ボーカルフライを出し、そこから息の量を増やしながら声帯の間にある息の通る隙間を開きすぎた状態にすると、息もれのする地声に変わります。さらに内筋を緊張させると地声になります。それでは、ボーカルフライと地声の息もれ声を区切らずにつなげて出してみましょう。慣れてきたら繰り返して出せるように練習してみましょう。

 

息もれ声→ボーカルフライへつなげて出す

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。地声の息もれ声を出してからボーカルフライへつなげて出してみましょう。まず、地声の息もれ声を出し、そこから息の量を減らしながら音を下げていき、ボーカルフライに変えます。

 

地声の息もれ声→地声→ボーカルフライをつなげて出す

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。地声の息もれ声を出してから、地声、ボーカルフライへつなげて出してみましょう。息もれのする地声を出してからさらに内筋を緊張させると地声になります。まず、息もれのする地声を出し、そこから地声に変え、ボーカルフライに変えます。

 

ボーカルフライ⇔地声を交互に出す

・ボーカルフライと地声を交互に出してみましょう。まず、ボーカルフライを出し、次に、地声を出します。ボーカルフライと地声を交互に上手く出すことができたら、順番を変えて練習してみましょう。

 

ボーカルフライ→地声をつなげて出す

・ボーカルフライを出してから地声へつなげて出してみましょう。ボーカルフライから息の量を増やしていき、内筋の緊張が伴うと地声になります。まず、ボーカルフライを出し、そこから声を押し上げるようなイメージで地声を出します。

 

地声→ボーカルフライ

・音の終わりにボーカルフライを付け加えます。ハッキリと声を出した後、のどを締めるのではなく、のどを開いたまますぐに力を抜いて音を下げます。

 

地声→ボーカルフライ→息を吐き出すをつなげて出す

・ハッキリと声を出した後、のどを締めるのではなく、のどを開いたまますぐに力を抜いて音を下げ、ボーカルフライにし、最後に息を吐き出します。音の終わりでのどを締めるのではなく、最後に息を吐き出すようにすると最後までのどを締めづらくなります。

 

地声→ボーカルフライ→音の終わりに息を吐き出す音を加えるまでをつなげて出す

・ハッキリと声を出した後、のどを締めるのではなく、のどを開いたまますぐに力を抜いて音を下げ、ボーカルフライにし、最後に息を吐き出す音を加えます。

【歌を上手に感情的に歌うボイストレーニング(ボイトレ)テクニック】

ボーカルフライ→中音域の地声→低音域の地声をつなげて出す

・まず、母音アで1~2秒間ボーカルフライを出し、そこから母音ウに変えながら中音域の高さの地声へつないでいき、中音域の高さで地声を1~2秒出したら地声のまま音を下げていきます。音を下げてもボーカルフライにならないようにします。ボーカルフライから中音域の高さの地声に上手くつなげて出せるようになったら、今度は、音の高さを少し高くして練習してみましょう。上手く出すことができるようになったら、ボーカルフライから地声につなげた地声の出し始めから出し終わりまでの間、唇やあごや舌などを動かさないで同じ口構えのままつなげて出せるように練習してみましょう。

 

地声→ボーカルフライ→声が出ない状態をつなげて出す

・地声を出してからボーカルフライ、そして声が出ない状態へ変化させてみましょう。まず、地声を出し、そこから音を下げてボーカルフライに変え、最後に声が出ない状態にします。

 

声が出ない状態→ボーカルフライ→地声→地声の息もれ声をつなげて出す

・声が出ない状態からボーカルフライ、そして地声、最後に地声の息もれ声へとつなげて出してみましょう。まず、声が出ない状態からボーカルフライにし、そこから地声に変え、最後に地声の息もれ声にします。

 

実際の歌で練習

・実際の歌で練習してみましょう。ボーカルフライを出す時、のどが締まらないように注意しましょう。

 

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